水ダイエットとは?
「水ダイエット」とは、その名のとおり水を1日1.5リットルから2リットル飲むだけの簡単なダイエット方法です。人間にとって必要不可欠な「水」を意識して摂取することで、体内に溜まった老廃物の排出を促進させ健康的に痩せやすい身体へと導きます。リバウンドの危険性も少ないといわれています。
そして、緩やかにデトックスを行うダイエット法なので効果が出る期間は人それぞれですが、大体1~3ヶ月ほどで効果を実感される方が多いようです。即効性のダイエット方法ではありませんが期待できるダイエット効果や美肌効果も高く、少ないストレスで簡単に始められるダイエットですよ。
水分不足の症状とは?
実際、多くの方が常に水分不足の状態で理想の水分摂取量に達していないといわれています。身体の水分量が減ってしまうことで起きる症状は以下のとおりです。
- 頭痛
- めまい
- 便秘
- むくみ
- 末端の冷え
- 肌トラブル
- イライラ
人間は身体のほとんどが水でできていると言っても過言ではなく、体内から水分が無くなると体調が悪くなるだけでなく最悪の場合死に繋がってしまうほど人間にとって「水」は大切です。
水が身体に良い理由とは?
水分が身体に必要だということは先ほどお伝えしましたが、「水」が良いといわれる理由とは一体何でしょうか?お茶やコーヒーなどとは違うのでしょうか?お茶やコーヒーも同じ水分ですが、水以外の飲み物はカロリーなど消費が必要な成分を含んでいるため余分なエネルギーを使い、身体への吸収も悪くなります。
身体の70%の水分を補うためには、体外へ出て行くことも考えると、すばやい水分補給が必要になります。お茶やコーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があるためせっかく摂取した水分を体外へと排出してしまいますし、ジュースも糖分がたっぷり入っているのでそもそもダイエットには不向きです。
水は、ノンカロリーですばやく体内へ吸収されるため身体の負担も少なく、身体が水分で潤わされることにより体内の循環が良くなり細胞も元気になります。こう見ると、お茶やコーヒーより「水」が身体に良いとされる理由がわかりますね。
侮れない!水のダイエット効果
身体にとってなくてはならない「水」の良さが分かったところで、水ダイエットのダイエット効果とは一体どのようなものなのでしょうか?水を飲むだけで得られる、ダイエット効果をまとめてみました。
基礎代謝アップ
水ダイエット最大のメリットは、基礎代謝が上がることによって「脂肪が燃焼しやくすなり、エネルギー代謝を高めること」という点です。では、何故「水」を飲むことで基礎代謝が上がるのでしょうか?
まず、水を飲むことで身体の体温は一時的に下がります。身体は恒常性機能という、下がった体温を元に戻そうとする働きがあるため、身体はエネルギーを使って再び体温を上げようとします。その働きによって、基礎代謝が上がるメカニズムになっています。
体温が上がる
基礎代謝が上がると、体温も上がります。それは何故でしょうか?基礎代謝とは、身体が生命活動を行うために必要なエネルギーのことをいいます。人間は呼吸する時も、食べ物を消化し吸収する時も、排尿・排便する時も、寝ている時でさえもこの代謝エネルギーを消費しています。
身体は常に一定の体温を保っていますが、この体温を保つことにもエネルギーを使っています。高い体温を保つほどエネルギーを多く消費するため、水を飲むことで基礎代謝が上がれば体温も上がるということなのです。また、体温の違いは太りやすさにも大きな影響を与えます。
生命活動に必要な基礎代謝量のうち、体温を一定に保つために必要なエネルギーは60~70%といわれています。体温が1度上がると代謝エネルギーは約15%上がるため、体温の差だけでも1日消費カロリーが違ってくるのです。
基本的な基礎代謝量1500kcalを例にすると、体温維持に使うエネルギーは975kcalです。1度体温が上がると約146kcal代謝があがり、1日の消費カロリーは1646kcalになります。逆に体温が下がった場合、146kcaもl代謝が悪くなることになります。
基礎代謝がアップすることでエネルギー消費量が上がるため、水を飲むことでダイエット効果があるといえるのです。
便秘解消
ダイエット中以外でも悩まされる便秘は、水分不足が原因のひとつだといわれています。水分を十分に摂取していないと、腸の中で便が硬くなり滞ってしまいます。そこで、水をしっかり飲むことによって硬くなった便が柔らかくなり便秘解消へと繋がるのです。
便秘を解消し、腸内環境が整うことによって体調も良くなり、肌ツヤも良くなるなど健康や美容にも大きな効果を発揮します。
むくみ解消
水分をたくさん摂取することで、むくみを引き起こすのではないかと心配される方も多いのではないでしょうか。でも、それは大きな間違いなんです。むくみの原因は水分不足によって体の細胞が体内に水を溜め込もうとしてしまうのが原因です。
つまり、水を毎日続けて約2リットル飲んで汗や尿として体内に滞っていた水分を排出することで、むくみが解消されるという仕組みです。全身のむくみが解消されるだけでも、体のラインがスッキリしますよ♪
リンパの流れが良くなる
リンパは老廃物を排出するために、とても大切な役割を果たしてくれます。しかし、リンパ線自体に老廃物を流す機能はありません。そこで、たくさん水を飲むことでリンパ液の流れを促し、身体に溜まった老廃物の排出をサポートします。リンパの流れを良くするだけで、高いデトックス効果が期待できるので、むくみ解消効果も高まります。
食欲を抑える
1日1.5リットルから2リットルの水を飲むというのは、思ったよりも大量の水を飲むことになります。そのためお腹が満たされ、食欲を抑えることができます。水ダイエットは1日かけて少しずつ水を飲むので、お腹が空いたら水を飲んですぐに空腹感を紛らわせることができますよ。
透明感のある肌になれる
水を飲むことで、肌の透明感を上げる効果があります。肌の透明感は、体内の水分がいかに滞りなく綺麗な水かどうかによって変わります。つまり、肌の透明感は体内の水の透明感と比例しているということになります。もちろん飲む水の質も重要です。
肌荒れ・ニキビなどの改善
肌荒れやニキビができてしまうのは、体内の老廃物が上手く排出されずに溜まってしまいっていることが原因です。水を飲むことで体内の循環が良くなり、老廃物と共にニキビなどの原因菌「アクネ菌」も排出してくれます。
乾燥肌の改善
肌が乾燥してしまうのは、細胞の水分量が低下してしまうのが原因です。細胞の水分不足を改善すれば、乾燥肌も改善されます。
人間は、年齢によって水分量が異なります。赤ちゃんの肌がツヤツヤで潤っているのに対して、老人の肌が乾燥しがちなのは年齢を重ねるごとに水分量が減っていってしまうからです。加齢による水分量の減少は抑えることができませんが、意識して水を飲むことで細胞が不足した水分を吸収し潤った肌へと改善してくれますよ。
肌のたるみ・シミ・シワの改善
肌のたるみは加齢によるものと言われがちですが、水分不足が原因となっている場合もあります。水をたくさん飲むことで体内の汚れた水を排出し、肌を引き締めハリを取り戻します。
また、シミやシワの原因のひとつとして水分不足による乾燥肌だといわれています。肌が乾燥すると、皮膚が硬くなりシミができやすくなります。また、肌が生まれ変わるサイクル「ターンオーバー」が遅くなることで、メラニンを含んだ古い細胞が肌の表面にとどまりシミが目立ちやすくなります。
水分不足を解消することによって、肌の潤いやハリを取り戻し、シミ・シワも改善できるのです!
デトックス効果
体内に溜まった老廃物を排出させることは、ダイエットだけでなく健康や美容においてもとても大切なことです。老廃物を溜まったままにしてしまうと、身体にとって悪いことばかり引き起こしてしまいます。
- 代謝低下による肥満
- 免疫力の低下
- 便秘
- むくみ
- セルライトの発生
- ホルモンバランスの乱れ
- 肌トラブル
- 老化
上記のようなことを引き起こさないためにも、水を飲んで汗や尿から老廃物を排出させましょう。デトックスするために必要な汗や尿は、身体の水分量が少ないと出にくくなってしまいます。1日の排尿回数は8~10回が目安とされているので、それ以下の場合は体内の水分不足と思われます。
人間の体内では水が循環し続け、1日で約2リットルの汚い水ができています。老廃物で汚れた水を排出させるためには、新しく綺麗な水を体内に入れる必要があります。新しい水を入れなければデトックスされず、汚れた水はずっと体内を循環し続けることになります。
汗や尿として出たから水分補給が必要なのではなく、汚れた水を排出させるために水を飲む必要があるのです。
血流促進効果
体中を流れる血液は約50%が水分でできており、血液中の水分が豊富で綺麗であれば、血流が良くなりサラサラになるといわれています。また、血流を良くすることで以下の効果が期待できます。
- 太りにくい身体になる
- 疲れにくくなる
- 美肌・美髪効果
- 冷え性・むくみ改善
- 高血圧の予防
- 内臓機能改善
自分に合った水を選ぼう!
身体にとって大切な「水」ですので、質のよい水を飲みたいものです。水は無色透明で無味無臭といっても、実は様々な種類があります。味や癖などの違いがありますので、まずは自分に合った水を探してみることから始めてみてくださいね。
軟水
日本で採られる水のほとんどが軟水で、日本人の身体に最も合う水といわれています。ミネラルが少ないため、ほとんど癖もなく、とても飲みやすいのが特徴です。軟水のミネラルバランスは身体への吸収が良く、美肌や疲労回復の効果も高いとされています。
硬水
硬度が高いほど口当たりが重く、苦味も感じやすくなるのが硬水の特徴です。軟水に慣れている日本人には飲みにくいと感じやすい方が多いでしょう。硬水はミネラルが豊富なので血流を良くする効果があり。心筋梗塞や脳梗塞の予防にもなります。また、便秘解消にも効果的です。
腎臓が弱い方はミネラルをうまく処理できないため硬水は避けた方が良いでしょう。胃腸が弱い方もお腹がゆるくなる可能性がありますので注意が必要です。
炭酸水
日本人にとって飲みにくい硬水も、炭酸が含まれることで飲みやすくなります。炭酸水は満腹感が得やすく、ダイエット向きです。また、疲労回復や血行促進、炭酸水の洗顔を行うと美肌効果があるといわれています。
水素水
水素を多く含んだ水素水は、活性酸素を除去する作用がありアンチエイジングにとても効果的です。水素の濃度が低いと効果が薄くなってしまうので、濃度の高い水素水を選ぶことが大切です。また、水素は空気中へと逃げやすいので、容器にも注意が必要です。
効果的な水の飲み方とは?
水ダイエットの効果と、水選びのポイントが分かったところで、実際にどのように水ダイエットをすれば良いのか見ていきましょう。
水の量と飲むタイミング
水ダイエットで推奨されている水の量は、体重の約4%といわれています。意識して飲む水以外に料理などで使う水も入れて、約1.5リットルから2リットルになります。体重が多くなれば飲む水の量も増えます。水2リットルは、大きいペットボトル1本分と考えると結構な量ですよね。
次に水を飲むタイミングですが、一度に1.5リットルから2リットルの水を飲むことはまず不可能ですよね。それに、一度に大量の水を飲むと、かえって身体の負担になり体調不良を招いてしまう恐れがあります。コップ1杯の水が約200mlですので、1日8~10回にわけて飲みましょう。
水を飲むオススメのタイミングは、以下のとおりです。
- 起床時・・・朝起きた時に水を飲むことで胃腸の活動が始まり、排泄を促すことができる。
- 食前・・・胃腸の働きを高め、食べ物を消化する力を高める。
- 運動後・・・運動で蓄積された疲労物質(乳酸)の分解を促す。
- 入浴前・・・発汗を促し毒素を出やすくさせる。
- 寝る前・・・寝ている間、血流が促進され痩せやすい体質になる。
水を飲むのに効果的なタイミングとしてご紹介しましたが、生活リズムによって難しい場合もあると思います。そんな時は自分にとって良いタイミングでかまいません。無理なく1日に約2リットル飲めるように調節してみてください。
水を飲むときのポイント
食事中と食後に水を飲む場合
食事中と食後に水を飲む場合、たくさん飲んでしまうと胃液が薄まってしまいます。胃液が薄くなると食べ物の消化不良を引き起こし、体調不良を招く場合があります。食事中の水の量に気をつけ、食後は2~3時間経ってから飲むと良いでしょう。
食前に水で食べ過ぎ防止
食前に水を飲むことで一時的にお腹を満たすことができ、食べ過ぎの予防に繋がります。ダイエット効果を高めるために食前に飲むのがオススメですよ。
寝る前の水は冷えに注意
寝る前に水を飲むと身体が冷えすぎてしまったり、むくみが出てしまう場合もあります。寝る直前ではなく30分から1時間前までに飲んでおくと良いでしょう。
入浴後の水分補給も効果的
入浴中は汗をかくため体内の水分量が減ってしまいます。入浴前に水を飲むのはもちろん、入浴中に減った水分を補うために入浴後にも水を飲むと良いですよ。
午後より午前中を多めに
午前中に多めに水を飲むと良いでしょう。寝ている間も意外と汗をかきますので、朝しっかりと水分補給することが大切です。
いかかでしたか?ただ水を飲むというシンプルなダイエット方法ですが、コップ1杯の水でも多いと感じる方もいるでしょう。そんな時は1日に飲む回数を増やすなど、負担にならないようなやり方を見つけてみましょう。
水ダイエットは、即効性はありませんが、コツコツと自分のペースで続けることが大切。水を飲むことはダイエットとしても、身体にとっても良いことづくしですので是非試してみてくださいね!