まずは便秘タイプをチェック!
一口に「便秘」といっても、その種類は原因や症状によっていくつかのタイプに分けられます。まずは、自分がどのタイプの便秘なのかを確認してみましょう。
①一過性便秘
旅行に行った時など、いつもと環境が変わるとお通じが悪くなる、という人は多いのではないでしょうか。旅行以外にも、進学や就職、ダイエットなどで、生活環境がそれまでとガラっと変わると、一時的に便秘になることがあります。
このタイプが「一過性便秘」と呼ばれています。症状はあまり重くありませんし、生活が落ち着けば自然と治ることがほとんどですが、長引くと重症化することもありますので、早めの対処が肝心です。
②機能性便秘
一番多いのがこの「機能性便秘」で、腸の機能が何らかの理由で低下したために起こる便秘です。一過性便秘と同様で、重い症状は出ない場合もありますが、慢性化してしまうと、なんとなく怠い感じが続いたり、お腹が常に張っていたりと、身体の不調を引き起こします。機能性便秘の原因は様々ですが、主なものは次の通りです。
- 運動不足
- 頻繁なダイエット
- 下剤や便秘薬などを頻繁に使用する
- 水分をあまり摂らない
- つい便意を我慢してしまう
- 冷え性
特に女性は、生理前に分泌される「黄体ホルモン」の影響で腸の働きが弱まり、生理前はいつも便秘気味になってしまう人が多いようです。また、女性はもともと男性より筋力が少なく、妊娠・出産を経験するとさらに腹筋や肛門括約筋の働きが弱まるため、どうしても便秘がちになる傾向があります。
③器質性便秘(急性・慢性)
「器質性便秘」は病気が原因の便秘で、専門の病院を受診する必要があります。急性の場合は腸捻転や腸閉塞、慢性の場合は大腸がんや大腸ポリープなどが原因の病気として考えられます。次のような症状に心当たりがある人は、一度病院で相談してみましょう。
- 生活習慣や食生活を改善してもほとんど効果が見られない
- 排便時、血や粘液が出る
- 腹部に痛みや違和感を感じる
- 我慢できないような激しい腹痛や嘔吐がある
これからご紹介する便秘体操は、ここで上げた①の一過性便秘や、②の機能性便秘に悩んでいる方むけのものです。③の器質性便秘に心当たりのある場合、放置すると大変な病気になってしまうかもしれませんので、早めに病院にかかりましょう。
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テレビで紹介されて人気の便秘体操を実践!
まずは、NHKで放送されている人気番組「ためしてガッテン!」、そしてTBSから放送されている「金スマ」こと「中居正広の金曜日のスマたちへ」で紹介され、大反響だった便秘体操を紹介します。どちらも簡単ですぐにできるので、今から早速実践してみましょう!
①ガッテン流!大ぜん動を促す便秘体操
2016年9月14日に放送された「ガッテン!」は、『出た!「便秘」新対策で劇的改善SP』と題し、便秘解消がテーマでした。その中で紹介されたのが「うつ伏せゴロゴロ寝運動」で、毎日寝る前にこの運動で大腸にたまったガスを追い出せば、大腸の活動が活発になり便秘が解消される、というものでした。
うつ伏せゴロゴロ寝運動
方法 |
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①フローリングなどできるだけ硬い場所で、おへその辺りに枕やクッションを置き、その上でうつ伏せになる。 |
②そのまま動かず10分間キープする。 |
③10分後、身体を左右にゴロゴロ転がすように傾ける(5往復)。 |
この便秘体操なら短時間できますし、手順も少ないので覚えやすいはずです。場所はじゅうたんなどが敷かれていない硬い床がおすすめですが、高齢者や体が不自由な方など、硬い場所では実践が難しい場合は、布団の上などでもOKです。また、食後すぐは避けましょう。
②金スマ流!腸活のための便秘体操
2015年9月4日に放送された「金スマ」では、腸内環境を正常にして健康な体を手に入れる『腸活』が特集され、便秘を解消するための簡単エクササイズが2つ紹介されました。
腸刺激エクササイズ
方法 |
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①左肋骨の下あたりと右の腰骨の脇、対角線上に手を添える。 |
②①の2か所を同時にもみながら、ウエストを回す。 |
③左に3週、右に3週回す。 |
この時揉んでいる場所は、腸内で便の詰まりやすいポイントと言われており、ここを刺激することで便秘解消を促します。また、腸内のガスを動かす効果もあります。腸刺激エクササイズは、40代以上の内臓や腸の動きが衰えている人に効果的とのことです。
便座エクササイズ
方法 |
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①便座に浅く腰掛ける。 |
②右手を左の足首に伸ばすように腰をひねる。 |
③逆に、左手を右の足首へ。 |
④②・③を繰り返す。 |
⑤シーソーのように体を前後に動かす。 |
こちらはトイレで座ってできる簡単エクササイズで、大腸や肛門括約筋を刺激して排便を促すのだそうです。椅子などに座った状態でもできるので、便秘気味な時やお腹が張って辛いときなど、気が付いた時に実践してみるといいかもしれません。
妊娠中でもできる便秘体操は?
女性は、それまで便秘とは無縁だった人でも、妊娠すると便秘になりやすく、場合によっては産婦人科から薬を処方してもらうなど、悩んでいる人は多いです。妊娠中の女性は、ホルモンの影響で腸のぜん動運動が鈍くなり、便秘になりやすいと言われています。また、子宮が大きくなってくると、腸が子宮で圧迫され、便秘の原因になることもあります。
妊娠中の女性は、妊娠後期になると、お腹が前に出っ張って身体のバランスがとりにくくなるため、背中をそらす姿勢を取りがちになります。すると骨盤がゆがみ、胃腸の働きを鈍くさせてしまいます。そこで、ここでは妊娠中の便秘を解消することテーマに、妊婦でも無理なくできる便秘体操を2つ紹介します。
①腰をねじる運動で便秘解消
方法 |
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①足を肩幅より少し広めに開いて立ち、両手を広げ方の高さまで上げる。 |
②そのまま顔を横に向け、その方向に身体を大きくねじる。 |
③反動をつけずゆっくり元の体勢に戻す。 |
④反対側へも同様にねじる。 |
この体操なら、お腹が大きくなってからでも無理なくできますね!特に、お腹が多きくなり上体が反りがちな妊娠後期は、まっすぐに立つことを意識してこの体操をすれば便秘により効果的です。
②血行を良くして便秘やむくみを防ぐ体操
方法 |
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①あぐらの姿勢で座る。 |
②手を握ったり開いたりを繰り返し、指先をほぐす。だんだん強く、力を入れる。最後に両手を軽く振る。 |
③両手の甲をひっつけ、お腹の前で腕を伸ばす。そのまま息を吐きながら背中を丸め、しばらくキープする。 |
④息を吸いながら、斜め上方向に手を引き上げる(腕をひねるように上げると深い呼吸がしやすくなる)。 |
このストレッチは、朝に行うと血行が良くなりスッキリするそうです。背中を丸める動きなどは、お腹の大きさによって、無理のない範囲で行いましょう。
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便秘体操の効果を高めるための3つのポイント!
便秘体操をしばらく続けてみたけど、イマイチ効果が感じられない!という人は、もしかすると間違った方法で体操をしているのかもしれません。そのまま続けることで、なかなか便秘が改善されなかったり、逆に悪化してしまうこともありますので、便秘体操の3つのポイントを知って、便秘をすっきり解消しましょう!
①腸をやわらかくすることを意識する
排便は、腸の筋肉がぜん動運動をして便を外へ押し出すことによって起こりますが、便秘になっている人のほとんどは、腸が硬くなり、ぜん動運動ができない状態になってしまっています。先程紹介した「うつぶせ寝ゴロゴロエクササイズ」や「腸刺激エクササイズ」は、この腸が硬くなっている状態を緩和させるための体操です。
コツは、お腹(腸)をマッサージするときはやさしくほぐすことと、身体はリラックスした状態で行うことです。身体が緊張してお腹や腸に余計な力が入らないよう、ゆったりとした気分で、力を入れすぎないようにしましょう。
②お腹や腰を温める
お腹や腰を温めると、血行が良くなり腸の機能も向上し、お通じにつながります。病院では、「温罨法(おんあんぽう)」と呼ばれる蒸しタオルなどでお腹や腰を温める方法で、患者の便秘を解消するのだそうです。お腹を温める方法は下記の通りです。
- 手を当ててさする。
- 蒸しタオルをあてる。
- 湯たんぽや温熱シートを使用する。
- 腹巻を着用する。
など、いろいろな方法がありますので、時と場合に応じて使い分けましょう。身体の外からだけでなく、温かい飲み物で内側から温めるのも効果的です。
③水分をたっぷり摂る
水分を摂取する量が少ないと、便の水分量も少なくなってしまいます。そして大腸でさらに便の水分は吸収されてしまいますので、便が硬くなり排出が難しくなります。便秘で腸内に長く留まっている便は、水分が少なく硬くなっているためなかなか出てきません。
硬くなった便は、無理に排出しようとすると直腸や肛門を傷つけ、痔になってしまうこともあり、これらを防ぐためには普段から意識して水分をたっぷりと摂る必要があります。一般に、汗や尿、便として体外に排出される水分は、1日に2.5Lほどです。これに対し、1日に必要な飲水量の目安は、およそ1.5~2Lと言われています。
運動をした時や、夏の暑い日などは増やす必要がありますので、気候や運動量に合わせ、水分不足にならないように気を付けましょう。飲むものは、水やお茶など糖分の少ない、温かいドリンクがいいでしょう。便秘体操やマッサージの後に、たっぷり飲むとさらに効果的です。
便秘に効く飲み物 | |
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白湯 | 目覚めの1杯におすすめ。40~50℃で身体を温める。 |
ココア | リグニン(ポリフェノール・食物繊維)を豊富に含む。糖分が気になる場合は純ココアで調整を。 |
炭酸水 | 炭酸が胃を刺激し、腸の運動を活発にする。 |
ドクダミ茶 | 腸の老廃物を取り除く効果のある薬草茶。腎障害のある人は注意。 |
プーアール茶 | 整腸作用、血行促進作用がある。冷えの解消や利尿排便効果もあり。 |
便秘を防いで健康に!
今回お話しした、便秘はただ単に便が出ないだけでなく、身体に様々な影響をもたらします。お腹が張るなどの症状以外にも、便秘が原因で、肌が荒れたり、口臭や体臭がキツくなったり、排便時のトラブルから痔になってしまう場合があります。また、単なる便秘だと思っていたけれど、実は大病のサインだった!なんてこともありますので、一度病院にかかることも考えましょう。
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