目次
プロテインとは?タンパク質の重要な役割

プロテインとは、日本語でいうタンパク質のことです。タンパク質は、私たちの体を構成する主成分で、筋肉や内臓だけでなく、皮膚や髪の毛といった、体のすべての組織を作っています。また、消化や排せつといった体の代謝や、病気から体を守る免疫力は、タンパク質が不足するとうまく機能しません。つまり、タンパク質とは、私たちの体を作るだけでなく、生きるために欠かせない成分なのです。

肉類はタンパク質が豊富ですが脂肪も多いため、余分な脂肪をとらずに必要なタンパク質をとれるように作られたのが、プロテインの栄養補助食品(サプリメント)です。元々はアスリートや筋トレをする人が飲むものでしたが、最近ではダイエットの時に飲む女性も増えてきました。女性向けにコラーゲンなどの美容成分を加えたものもや、置き換えダイエット用のプロテインも多く売られています。
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プロテインの2つの原料と3つの種類
プロテインの2つの原料とは?

プロテインには、牛乳に含まれるタンパク質を原料にしたものと、大豆に含まれるタンパク質を原料にしたものとがあります。大豆のタンパク質を原料としたものはソイプロテイン、牛乳のタンパク質を原料にしたものには、カゼインプロテインとホエイプロテインの2つがあります。牛乳や大豆にアレルギーがある人は、プロテインの原料に注意しましょう。
プロテインの3つの種類とは?

現在プロテインとして販売されているのは、主にソイプロテイン、カゼインプロテイン、ホエイプロテインの3種類になります。それぞれに、筋トレに向くものやダイエットに向くものといった特徴があり、メリットとデメリットがあります。3種類のプロテインの特徴を良く知って、筋肉増量やダイエットなど、自分の目的にあったプロテインの選び方をすることが大切です。
ポイント
・プロテインの原料は、大豆のタンパク質と牛乳のタンパク質の2種類がある。
・大豆が原料のソイプロテイン、牛乳が原料のカゼインプロテインとホエイプロテインがある。
・3種類のプロテインにはそれぞれ特徴があるので、自分の目的に合った選び方をする。
ホエイプロテインの特徴
ホエイプロテインとは?

ホエイプロテインは、牛乳に含まれるホエイ(乳清)を原料に作られています。ホエイタンパクは、牛乳のタンパク質のうちの20%を占めていて、運動によって失われやすいBCAAというアミノ酸を多く含んでいるのが特徴です。ホエイプロテインは、体内への吸収が早く、摂取してから1~2時間程度で、アミノ酸として血液中に取り込まれます。
ホエイプロテインのBCAAの役割

ホエイプロテインに含まれるBCAAは、人の体に必要な必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンで構成されています。BCAAは、人の筋肉を構成しているタンパク質の35%を占めていて、筋肉を作るのに大きな役割を果たしています。BCAAは運動で失われやすいので、運動の直後に飲むことで、筋トレの効果を高めたり、筋肉痛の軽減などに効果があると言われています。
ホエイプロテインのデメリット

ホエイプロテインは、体に吸収されるスピードは速いのですが、そのぶん効果が持続しないという弱点があります。また、吸収が早いため、飲み過ぎると余ったエネルギーが脂肪として蓄えられることになります。ホエイプロテインは、筋肉を増強する目的で運動直後に飲むのが理想的です。それ以外の平静時に飲むのは効果があまり期待できず、太る可能性があるのでお勧めできません。
ポイント
ホエイプロテインの特徴
・筋肉を作るのに重要なBCAAが多く含まれ、体への吸収が早い。
・即効性があるので運動の直後に飲むのが良く、筋肉を育てたり、筋肉痛の軽減に役立つ。
ホエイプロテインのデメリット
・持続性がなく、一度に取り過ぎると脂肪になって太る恐れがある。
・牛乳が原料のプロテインのなので、牛乳アレルギーの人は注意。
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カゼインプロテインの特徴
カゼインプロテインとは?

カゼインは牛乳に多く含まれるタンパク質の一種で、牛乳のタンパク質全体の80%にあたります。カゼインは、不溶性なので体内へ吸収されずらく、長時間かけて少しずつ吸収されていくのが特徴です。消化がゆっくりなので飲むと腹持ちがよく、ダイエットにも向いています。カゼインプロテインには、グルタミンというアミノ酸を多く含んでいて、運動による体へのダメージを修復する役割があります。
カゼインプロテインのグルタミンの役割

グルタミンは、私たちの体のなかに最も多く存在するアミノ酸ですが、運動することによって失われてしまいます。グルタミンが不足すると、筋肉の修復が遅れ、運動による疲労の回復も遅くなってしまいます。また、グルタミンには、筋肉が分解されるのを防いだり、成長ホルモンの分泌を促す作用もあるので、ダイエット中に筋肉が痩せてしまうのを防ぐ効果も期待できます。
カゼインプロテインのデメリット

カゼインプロテインの一番のデメリットは、体への吸収が遅いことです。体内に取り込まれるまで6時間以上かかるとも言われていて、ホエイプロテインのような即効性は期待できません。また、カゼインは牛乳アレルギーの一因ともいわれているので、牛乳アレルギーがある人は注意が必要です。
ポイント
カゼインプロテインの特徴
・アミノ酸のグルタミンを多く含み、不溶性なので体への吸収がゆっくりで腹持ちが良い。
・筋肉が分解するのを防いだり、成長ホルモンの分泌を促す作用がある。
カゼインプロテインのデメリット
・吸収が遅いので、ホエイプロテインのような即効性は期待できない。
・カゼインは牛乳アレルギーの一因ともいわれるので、アレルギーの人は注意。
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ソイプロテインの特徴
ソイプロテインとは?

ソイプロテインとは、大豆を原料としたプロテインで、植物性のタンパク質であることが特徴です。大豆は植物性のタンパク質の中では珍しく、必須アミノ酸をすべて含んでいるため、「畑の肉」とも言われます。ソイプロテインには、タンパク質以外にも、大豆イソフラボンやサポニン、食物繊維などが多く含まれていて、健康に良い効果が期待できます。消化吸収が遅く、腹持ちが良いのが特徴です。
ソイプロテインの成分の特徴

ソイプロテインに含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと構造がよく似ているので、女性のホルモンバランスを整えるのに効果があると言われています。また、サポニンにはコレステロールを低下させたり、抗酸化作用が期待できます。ソイプロテインには食物繊維も多く、便秘を防ぐ効果もあるので、女性のダイエットに向いています。
ソイプロテインのデメリット

ソイプロテインは体への吸収が遅く、また動物性のタンパク質に比べると体への吸収率が悪いので、筋肉増強の目的で飲むには、あまり向かないと言えます。また、ソイプロテインに含まれる大豆イソフラボンは、過剰摂取すると甲状腺の機能を低下させると言われています。美容に良いからと言って、飲み過ぎないようにしましょう。
ポイント
ソイプロテインの特徴
・植物性のタンパク質で、イソフラボン、サポニン、食物繊維などの美容に良い成分を多く含む。
・消化吸収が遅いので腹持ちが良く、美容成分を多く含むので、女性やダイエット向き。
ソイプロテインのデメリット
・動物性のタンパク質に比べて体への吸収率が悪い。
・大豆アレルギーを起こす恐れや、過剰摂取すると甲状腺の機能を低下させる恐れがある。
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女性にお勧め、ソイプロテインの美容効果
タンパク質不足は美容の大敵
タンパク質は、すでに述べたように、私たちの体を構成する重要な成分であり、代謝などの機能にもかかわっています。食事から吸収されるたんぱく質が十分ではない場合には、代謝や内臓の修復などの、生命を維持するのに必要な部分に優先的に使われます。そうなると、肌や髪の修復に使われる分が不足することになり、肌荒れなどが起きる原因になります。
イソフラボンの美容や健康に良い効果

イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た構造で、体に吸収されるとエストロゲンと同じ作用が期待できると言われています。エストロゲンは、女性らしい体つきを作ったり、肌を美しくする働きがあり、外見の女性らしさを作るのに欠かせないものです。更年期障害の年齢の女性にとっては、分泌が減るエストロゲンを補うものとして、体の不調を整える働きも期待できます。
サポニンの美容や健康に良い効果

ソイプロテインに含まれるサポニンは、コレステロールを下げたり、血行を良くする作用があると言われています。血行が良くなると、冷え性や貧血の予防になります。また、体の隅々まで栄養がいきわたるので、新陳代謝が正常に行われるようになり、肌がきれいになったり、便秘が改善される効果が期待できます。
置き換えダイエットにお勧めのプロテインは?
ダイエットにプロテインが良い理由

置き換えダイエットとは、1日の食事のうちの1~2回をカロリーの低い栄養食品に置き換え、必要な栄養を確保しながら健康的に痩せられるというものです。プロテインは、ダイエット中でも筋肉を維持することができるため、この置き換えダイエットには欠かせないものになっています。筋肉量が維持できれば、代謝が落ちることもなく、リバウンドしにくい健康的な痩せ方ができるからです。

タンパク質は、筋肉だけでなく、肌や髪などの私たちの体のほとんどを作っています。また、ホルモンの分泌や新陳代謝を行うのにも欠かせない栄養素です。ダイエットでタンパク質が不足すると、髪が傷んだり、肌荒れを起こしたりして美容にも良くありません。プロテインでタンパク質を補うことで、ダイエットで起こりやすいトラブルを避けることができます。
置き換えダイエットでのプロテインの選び方

では、ダイエットに向くプロテインの選び方は、どうすればいいのでしょうか。ダイエット中に飲むプロテインは、ホエイプロテインのように、飲み過ぎると太りやすいプロテインは向きません。また、食事の代わりの飲んでも腹持ちが良いことが、挫折しないでダイエットを続けられる条件とも言えます。食事の量が減るため、食物繊維などのダイエットを助ける成分が入ったものも向いています。

以上の条件を考えると、置き換えダイエットには、太りにくく食物繊維も多い、ソイプロテインが向いていると言えます。ソイプロテインは植物性のタンパクなので、動物性のタンパク質に比べると体への吸収率は劣ります。しかし、筋トレで筋肉をモリモリ育てるには向かなくても、ダイエット中に筋肉量を維持するには十分と言えます。女性にはイソフラボンの美容効果も期待できます。
ポイント
置き換えダイエットにはソイプロテインがお勧め
・太りにくくて、腹持ちが良い。
・食物繊維などのダイエットを助ける成分や、イソフラボンなどの美容に良い成分が入っている。
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筋トレにお勧めのプロテインは?
筋トレにお勧めのプロテインの選び方

筋トレには、体への吸収が高い動物性のタンパク質である、ホエイプロテインやカゼインプロテインがお勧めです。ホエイプロテインは吸収が早いので、筋トレの直後、遅くても1時間以内には飲みましょう。筋トレで失われたBCAA(必須アミノ酸)を補うことができ、筋肉痛の軽減や疲労回復にも役立ちます。

カゼインプロテインは、体への吸収がゆっくりで、効果が長く続きます。寝る前やトレーニングをしない日に、タンパク質を補給するために飲むのがいいでしょう。カゼインプロテインは、消化に時間がかかるので、ソイプロテインと同様に腹持ちが良いプロテインです。筋トレをしている人は、間食の代わりとして飲むのもお勧めです。
プロテインは飲むタイミングに注意する

ホエイプロテインとカゼインプロテインは、体への吸収の速さと効果の持続時間が違うので、飲むタイミングに注意します。運動しない時にホエイプロテインを飲んでも、エネルギーが余分に余って、脂肪として蓄えられ、太る原因になってしまうことがあります。また、カゼインプロテインは吸収に時間がかかるので、運動直後の栄養補給に飲むのには向きません。
ポイント
筋トレにはホエイプロテインやカゼインプロテインがお勧め
・ホエイプロテインやカゼインプロテインは、動物性のタンパク質で体への吸収率が高い。
・ホエイプロテインは、吸収が早いので筋トレの直後に飲む。
・カゼインプロテインは、少しずつゆっくり吸収されるので、寝る前やトレーニングしない日に飲む。
ダイエット目的の運動にプロテインは必要?
運動するならソイプロテインでは足りない?

ダイエットを目的として、ウォーキングや筋トレを行う時には、どんなプロテインの選び方をすればいいのでしょうか。運動をする場合には、ソイプロテインよりも体への吸収率が高い、ホエイプロテインやカゼインプロテインをとったほうが良いようにも思えますが、実際はどうなのでしょうか。
運動の強度と摂取エネルギーのバランスが大事

ダイエットを目的として運動をしている場合でも、軽い運動の場合には、ソイプロテインを飲んでいれば十分と言えます。ウォーキングなどの有酸素運動は、思ったほどエネルギーを消費できません。たいした運動をしていないのに、ホエイプロテインを飲んでしまうと、余った分のエネルギーが脂肪として蓄えられてしまいます。それでは、せっかくのダイエットの努力が無駄になってしまいます。

筋トレのような無酸素運動でも、家でダイエットのために腹筋運動やスクワットをする程度では、それほどタンパク質不足を心配する必要はありません。低脂肪の鶏のササミや豆腐などを食べてタンパク質を補うか、ソイプロテインを飲むのがお勧めです。ホエイプロテインやカゼインプロテインは、本格的な筋トレを行う人やアスリートが飲むもので、ダイエットの軽い運動向きではありません。
ポイント
ダイエット目的の運動にプロテインは必要?
・ダイエット目的の軽い運動であれば、ソイプロテインで十分。
・ホエイプロテインやカゼインプロテインは、カロリーオーバーの恐れがありダイエットには向かない。
初心者が失敗しない選び方
プロテインの失敗しない選び方のポイント

プロテインは価格も安くないものが多いので、せっかく買ったのに飲めなかったといった失敗は避けたいものです。プロテインの選び方で重要なのは、自分の目的に合ったものかどうかと体質的に合うかどうか、タンパク質の含有量の3つです。この章では、目的に合わせた選び方や、プロテインのタンパク質の含有量について説明します。
目的にあったものを選ぶ

今まで述べてきたように、ソイプロテイン、ホエイプロテイン、カゼインプロテインの3種のプロテインには、それぞれ特徴があります。目的に合ったものを選ばないと、せっかく飲んでも効果がないばかりか、場合によっては逆効果になることもあります。目的別にまとまめると、ダイエットや美容が目的ならばソイプロテイン、筋トレが目的ならば、ホエイプロテインとカゼインプロテインがお勧めです。
タンパク質の含有量で選ぶ

プロテインは、商品によって、タンパク質の含有量に差があります。タンパク質の含有量が多いほど、価格も高くなる傾向にあります。初心者がいきなり価格の高いものを買うには勇気がいりますが、かといってタンパク質の含有量が少ないと、効果が出にくいのではないかと心配になります。プロテインの効果を感じるには、最低限どのくらいのタンパク質の含有量があればいいのでしょうか。

タンパク質の含有量に関しては、含有量が70%以上であれば、効果が期待できると考えていいでしょう。含有量は商品のパッケージなどに書いてありますので、選ぶ時によく確認します。表示の仕方は、商品によって、100g当たりの含有量であったり、1回分の使用量に含まれる量であったりと表示の仕方が違いますので、間違えないようにしましょう。
アミノ酸スコアについて

プロテインの商品パッケージには、アミノ酸スコアの表示がしてあるものを多く見かけますが、この数字は何を表しているのでしょうか。アミノ酸スコアとは、体に必要な9種類の必須アミノ酸のうち、その食品に含まれる一番少ない必須アミノ酸が占める割合を表したものです。アミノ酸スコアは100以上を目指すのが良いとされていて、多くのプロテインはアミノ酸スコアが100前後になっています。

タンパク質は、消化の過程でアミノ酸に分解されて体に吸収されます。体の中で、必要なタンパク質を作るには、すべての種類の必須アミノ酸が必要です。1種類でも少ないものがあると、タンパク質の合成に影響し、効率的にタンパク質が作れません。このアミノ酸スコアの数字が高いほど、必須アミノ酸がバランスよく含まれていることになり、タンパク質を効率的に作れると言えます。
味や飲みやすさにも注意する

プロテインは、ココア味などの味が付いているものや、商品によって甘さや味が違います。また、ソイプロテインは大豆の風味があんがい残っていて、人によっては苦手と感じることがあるようです。味にはあまり期待しないという人でも、美味しくないものを毎日飲むのは、思ったよりもストレスになって辛いものです。初めてプロテインを買う時には、少量のものから試すのがお勧めです。
ポイント
初心者が失敗しないプロテインの選び方
・目的、体質、タンパク質の含有量、味に注意して選ぶ。
・タンパク質の含有量は70%以上のものがお勧め。
・商品によって味や飲みやすさに違いがあるので、最初は少量のものから試す。
プロテインには副作用がある?体に合った選び方は?
プロテインには副作用があるの?

プロテインは、運動時の栄養補給やタンパク質を補うための健康食品であって、薬ではないので、基本的に副作用はないと言えます。しかし、人によってはプロテインの原料にアレルギーがあったり、体質に合わなかったりする場合はあります。アレルギーのような、事前に避けられる原因は取り除き、自分の体に合わないと思ったら、無理に飲み続けるのはやめましょう。
プロテインのとり過ぎによる健康被害は?

現代の医学では、タンパク質は多く取り過ぎても、健康に害は無いとされています。厚生労働省でも、現在のところ、タンパク質の摂取量の上限は設けていません。しかし、プロテインを必要以上に多くとったところで、より健康的になるわけではありませんし、カロリーのとり過ぎで太ってしまう恐れもあります。一日の適量を守り、過剰に飲み過ぎないようにしましょう。
アレルギーやお腹の調子に注意

プロテインを選ぶ時にまず注意したいのは、原料によるアレルギーの有無です。原料である牛乳や大豆にアレルギーがある人は、湿疹などの肌の症状が出ることがあるので、アレルギーがある原料は避けた方がいいでしょう。プロテインを買う時には、パッケージに記載されている原料表示をよく読んで、自分の体に合わないものが入っていないか必ずチェックしましょう。

牛乳でお腹がゴロゴロしてしまう乳糖不耐症の人は、牛乳が原料のプロテインで下痢などの症状が出ることがあります。プロテインには、鉄分などの栄養素が加えられていたり、香料などの様々な添加物も入っているので、そのうちのどれかが体に合わないことも考えられます。飲み始めてしばらくの間は、体調の変化に注意しておきましょう。
ポイント
プロテインは健康食品なので、基本的には副作用はないが、次の点に注意する。
・タンパク質のとり過ぎに副作用はないが、とり過ぎは太る原因にもなるので、適量を守る。
・牛乳や大豆、添加物にアレルギーがある人は、原料表示を確認して自分の体に合わないものは避ける。
・乳糖不耐症の人は、ホエイプロテインやカゼインプロテインでお腹の調子が悪くなることがある。
プロテインでお腹の調子が悪くなる人の原因と対処法
プロテインで便秘やガスが溜まることも

乳糖不耐症の人だけでなく、プロテインを続けて飲んでいるうちに、だんだんお腹の調子が悪くなってしまう人がいます。例えば、便秘をしてしまったり、お腹にガスが溜まったようになって、張って苦しくなるといった症状がみられます。また、胃の痛みや吐き気といった症状が出てくる人もいます。こういった症状が出る人は、普段から胃腸が弱かったり、便秘がちなことが多いようです。
プロテインでお腹の調子が悪くなる原因

飲んだプロテインに含まれていたタンパク質は、胃や小腸を通る間にアミノ酸に分解されて、腸壁から体へと吸収されていきます。しかし、体質的に胃腸が弱い人は、このタンパク質の消化が十分でない状態で、大腸へ届いてしまうことがあります。タンパク質は、私たちの体に欠かせない成分ですが、腸内にいる悪玉菌のエサにもなるので、腸内環境を悪化させる原因にもなるのです。

未消化のタンパク質によって腸内環境が悪くなると、便秘がひどくなったり、腸内にガスが溜まりやすくなったりします。特に臭いおならが多くなるようなら、タンパク質による腸内環境の悪化が疑われます。また、プロテインのなかには鉄分が添加されているものもありますが、鉄分は胃や腸の粘膜を刺激するため、胃痛や吐き気、下痢といった症状を起こすことがあります。
ポイント
プロテインでお腹の調子が悪くなる原因
・タンパク質は、消化が不十分だと大腸で悪玉菌のエサになり、腸内環境を悪化させる。
・もともと胃腸が弱い人は、タンパク質が十分に消化されず、腸内環境が乱れやすい。
・プロテインに添加される鉄分で胃や腸が荒れることがある。
胃腸の調子が悪くなる時の対処法は?

便秘やガスでお腹が張る場合には、腸内で悪玉菌が増えているのが原因です。規則正しい生活を心掛け、ヨーグルトや納豆といった発酵食品を食べるなどして、腸内環境を整えるようにしましょう。もともと胃腸が弱い人は、プロテインを一度に飲むのではなく、1回分を何回かに分けて少しずつ飲むのもお勧めです。

鉄分が原因で胃腸の調子が悪いと思われる場合には、鉄分の入っていないプロテインに変えてみましょう。症状が軽い場合には、飲んでいるうちに体が慣れて大丈夫になることがありますが、無理は禁物です。乳糖不耐症の人は、基本的には大豆が原料のソイプロテインを飲むのがお勧めです。また、乳糖不耐症の原因である乳糖を取り除いたホエイプロテインもあるので、そちらを試してみましょう。
ポイント
胃腸の調子が悪くなる人は
・規則正しい生活や発酵食品をとるなど、腸内環境を改善する。
・胃腸が弱い人は、1回分を数回に分けて少しずつ飲むのもお勧め。
・鉄分が原因の場合には、鉄分が入っていないものに変えてみる。
・乳糖不耐症の人は、ソイプロテインや乳糖を除いたホエイプロテインがお勧め。
初心者や女性が失敗しないプロテインの選び方のまとめ
プロテインは目的に合わせて選ぶ

プロテインには、牛乳が原料のホエイプロテインとカゼインプロテイン、大豆が原料のソイプロテインがあり、それぞれに特徴とデメリットがあります。筋トレで分解された筋肉のタンパク質を補ったり、筋肉痛防止や疲労回復には、ホエイプロテインやカゼインプロテインがお勧めです。なかでもホエイプロテインは、吸収が早く、筋トレ直後に飲むと効果が期待できます。

女性が美容目的やダイエットのために飲むのには、ソイプロテインがお勧めです。ソイプロテインは太りにくく、腹持ちが良いので、置き換えダイエットやダイエット中の間食に向いています。ダイエットで不足しがちなタンパク質をしっかりと補うことで、肌荒れなどを防ぐことができます。食物繊維やイソフラボンといった、女性に嬉しい成分も含まれています。
体調の変化に注意して飲む

胃腸が弱い人は、タンパク質が十分消化できなくて、腸内環境が乱れることがあります。プロテインを飲んで便秘をしたり、お腹にガスが溜まる人は、発酵食品をとるなどして腸内環境を整えましょう。また、プロテインに添加されている鉄分で胃痛や吐き気を起こしたり、乳糖不耐症の人は、牛乳が原料のプロテインで下痢や腹痛を起こすことがあります。
初心者が失敗しないためには?

プロテインは、目的と体質だけでなく、たんぱく質含有量も目安にして選びます。タンパク質含有量は、70%以上のものがお勧めです。また、プロテインは商品によって、フレーバーや甘さが違います。ソイプロテインなどは、飲みにくいと感じる人もいるので、目的やタンパク質含有量などの条件がそろっていても、一度にたくさん買い過ぎないようにしましょう。

タンパク質は、私たちの体を作ったり、生命を維持するのに欠かせないものです。プロテインは、運動やダイエットのサポートに役立つ健康食品として、手軽に良質のタンパク質をとることができます。それぞれのプロテインの特徴を知って、自分にあったものを上手に利用しましょう。