目次
玄米とは
玄米とは、収穫した稲の果実にあたる籾(もみ)から籾殻(もみがら)だけを取り除いた状態の、まだ精米する前の米の事を指します。色は薄いベージュ色をしており、栄養価に大変優れています。それに対して、玄米から糠(ぬか)と胚芽(はいが)を取り除いて、食べやすく精米したものを白米といいます。
玄米が体にいい理由
白米に比べ玄米は炊くのが簡単でない上に、ぼそぼそとしていて食感もあまりよくなく、少しくせと匂いもあります。しかし、昨今の健康志向の影響から玄米食にする人も少なくなく、最近は玄米食について見直されるようになってきました。では、そうまでしてどうして玄米食にこだわるのでしょうか?それには玄米と白米の栄養価の差に原因があるようです。
玄米を精米するときに捨ててしまう、米糠(こめぬか)や胚芽(はいが)の部分には、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの、とても優れた栄養分が含まれています。毎日食べている白米を玄米に置き換えるだけで、一日に必要な栄養素を摂取できるので、玄米は「完全栄養食」とも呼ばれているのです。
玄米がダイエットにいい理由
栄養が豊富に含まれていて、健康によいといわれている玄米食ですが、実はダイエットにも効果的だということをご存知でしょうか?玄米には脂肪を身体にため込みにくくする働きがある、ビタミンB群が豊富に含まれているので、毎食の白米を玄米に置き換えるだけで新陳代謝がよくなり、自然にダイエットにつながるのです。
そして玄米は豊富に含まれている食物繊維のおかげで、ある程度のかたさと歯ごたえがあるため、結果的によく噛んで食べる事にもつながり、食べすぎを防ぐことができます。更に、血糖値の上がりやすさを数値化したGI値について、白米と玄米を比べてみると、白米が88なのに比べて玄米は55しかありません。その点からも、玄米はダイエットにとても効果的な食材といえるのです。
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玄米ダイエットの注意点
「完全栄養食」と呼ばれ、このようにダイエットに関しても健康に関しても嬉しい効果が満載の玄米食ですが、実はどんな方でも簡単に取り組めるものではないのです。玄米食を食べるには注意が必要な方や、そうでない場合でもいくつかの注意点があるので、気を付けるようにしてください。
玄米食のデメリット1・消化が良くない
食物繊維を豊富に含んでいるので、玄米は白米に比べ消化があまり良くありません。特に胃腸が刺激に弱い方は注意が必要です。毎日食べ続けると胃腸に負担がかかってしまい、お腹を壊してしまったり、腹痛を引き起こしてしまう恐れがあります。玄米食の回数を減らしたり、リゾットにしたり、玄米と白米をブレンドしたり胃腸の負担を減らしていく工夫をしましょう。
玄米食のデメリット2・栄養素を吸収しにくい
玄米にはデトックス効果があるフィチン酸が含まれているので、身体によくない毒素も排出してくれる半面、健康に必要な栄養素も体外に出してしまう可能性があります。そのため、その分の栄養素を意識的に摂取することが必要になってきます。特に貧血気味の方は、本来体内に吸収するべき鉄分まで体外に排出してしまう可能性がある玄米食は、あまりおすすめできません。
玄米食のデメリット3・調理の工夫が必要
味や食感、匂いにくせがあるので、毎日飽きずに食べ続けるのは思ったより大変なことです。玄米ダイエットは数日で効果が出るものではなく、年単位、数か月単位で取り組むことが必要になってくるので、玄米を無理なく飽きずに食べ続けることが出来るよう、調理に工夫が必要になってきます。
玄米食のデメリット4・農薬などの心配
最近の日本の稲作の流れは、有機農法や特別栽培米などできるだけ農薬を使わない種類に切り替わってきているものの、農薬の心配については無視することはできません。ことに、精米して捨て去ってしまう糠(ぬか)の部分に一番残留農薬が含まれているので、その部分を食べる玄米食をする場合には、ある程度の注意が必要です。できるだけ農薬を使っていない種類の玄米を選ぶようにしましょう。
玄米食のデメリット5・普通に炊飯できない
玄米は、白米と同じような普通の手順で炊飯器で炊くと、食感がぼそぼそとして固く炊きあがってしまいます。そういった場合は浸水時間を増やすなり、雑穀米を混ぜてもちもち感を出すなどの工夫が必要になってきます。あるいは、圧力鍋や土鍋で炊くか、玄米炊き機能が付いた機能性炊飯器を購入して玄米を炊くと美味しく炊き上げることができます。
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玄米を美味しく炊く方法
- あらかじめ8時間は水に浸す
- 最低でも15分間蒸らす
- 土鍋か圧力鍋を使って炊く
- 炊く時に塩を入れる
玄米の調理を妨げるのは表面の固い種皮部分です。固い種皮に阻まれている為、水を吸収しにくいので、白米よりも長い8時間以上水に浸してください。玄米炊きは中まで火が通りにくいので、最低15分間は蓋を取らずに蒸らしましょう。玄米は土鍋や圧力鍋で炊くのが時間短縮できて美味しく炊けるのでおすすめです。玄米は塩を入れて炊くと種皮が破れやすくなるので早く美味しく炊けます。
美味しい玄米の種類と選び方
上質なお米

精米して食べても美味しい品質の良い米は、当然玄米食にしても美味しい米といえるのです。農薬や値段も重要ですが、産地にこだわったり、等級や品種などできるだけ上質な種類の米を選ぶようにしましょう。
発芽玄米
発芽玄米とは文字通り、少し発芽した状態の玄米のことです。水に浸して一定の温度管理のもと置いておくと、玄米は発芽します。0.5~1mm発芽した状態で人工的に発芽を止めた状態のものを、「発芽玄米」といいます。
発芽玄米の長所
発芽玄米が優れている点は、栄養素は玄米と同じくらい豊富なのに、玄米に比べ柔らかく消化も良くなっていて、食感も白米に近く食べやすい点、そして、発芽するときの酵素の働きにより甘みやうま味が増え、さらに栄養素が増えている点です。特にGABAと呼ばれる天然アミノ酸であるγ-アミノ酪酸が、発芽玄米には、玄米の3倍、白米の10倍も含まれているといわれています。
発芽玄米の短所
そんな、玄米と白米のいいとこ取りの発芽玄米にも欠点があります。市販の発芽玄米は便利ですが、乾燥された玄米を発芽させて一定のところで人工的に発芽を止めて、さらに乾燥させて保存するので、どうしても手間と費用がかかってしまい、高価になってしまう点です。そんな時には、自宅でも発芽玄米は作ることができるので、自分で作ってみることもおすすめです。
酵素玄米
酵素玄米とは、玄米に小豆と塩を入れて炊いたご飯を、更に3日間保温し続けた状態の玄米ご飯の事をいいます。別名「寝かせ玄米」と呼ばれるこの酵素玄米は、炊きあがった玄米をさらに3日間寝かせることによって、玄米のぬかの部分に含まれた酵素を働かせ、うま味と栄養をアップさせるのです。
酵素玄米の長所
玄米の中の糠(ぬか)部分に含まれる酵素が活発に働くことで、中に含まれる栄養素(ミネラル・ビタミン類)の消化吸収も良くなり、食感もモチモチとして食べやすくなります。玄米食の欠点であった、消化の悪さによる栄養吸収の悪さ、食感の悪さなどが改善され、栄養も美味しさもアップするのです。
酵素玄米の短所
当然ですが、酵素玄米は炊き上げたご飯を3日間炊飯器の中で保温し続けるわけなので、その間ほかのご飯を炊くことができません。そして、多湿で高温な中で数日間保温し続けるので、雑菌などの繁殖に注意する必要があります。そしてやはり玄米、発芽玄米と同じく残留農薬には注意が必要です。
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玄米が苦手な方には
玄米のちょっとした匂いや癖がどうしても苦手だという方は、玄米に白米をブレンドしたり、玄米を分づき米にするのがおすすめです。三分づき米、五分づき米、七分づき米というように、段階的に玄米の栄養素を残しながら食べやすく精米すると、玄米が苦手な方でも玄米を食べる事ができます。
発芽玄米や酵素玄米だと、普通の玄米よりも、食感や美味しさ食べやすさがよくなるので、発芽玄米や酵素玄米として食べる方法もあります。あるいは、カレーやリゾット、炊き込みご飯やチャーハンなどの味付きのごはんにすると、玄米の食感やにおいがカバーできるのでおすすめです。
玄米カレー
カレーなどの味の濃い種類の料理に合わせることで、玄米独特の食感やくせやにおいなどが軽減されて食べやすくなります。逆に白米にない玄米食の香ばしさがあることで、カレーの風味を引き立てます。
玄米の炊き込みご飯
玄米の炊き込みご飯は、ごはんに混ぜ物をしたり、しょうゆなどで味をつけて炊き上げるので、玄米のもつくせがそれほど気にならなくなります。中の具材のバリエーションに変化が出せたり、食感が固めなのも炊き込みご飯に向いている点といえます。
玄米チャーハン
もとから米同士の粘り気が少なく、ぼそぼそとした食感がある玄米はチャーハンなどのような種類の料理にとても向いています。もともと玄米は固い食感なので、べたべたすることがなく、失敗する事もありません。ごはんそのものに味をつけるので、味やにおいのくせも気にならなくなります。そして炒める際の油が玄米の表面をコーティングするので、食感の悪さもカバーしてくれます。
玄米リゾット
リゾットも、チーズなどクリーミーで比較的濃いもので味付けをするので、玄米に向いている種類の料理といえます。玄米のぷちぷちした食感が、かえって味に変化をもたらしてくれます。柔らかく煮込むことで、玄米のかたさが軽減され、栄養素が吸収しやすくなる点もメリットといえます。
ごはんじゃない玄米を食べよう
玄米を食生活の中に取り入れる方法は、何もごはんだけではありません。玄米はいろいろな種類の料理にその特性を生かすことができます。数ある種類の料理の中から、玄米の特性を生かしつつ、美味しく食べられる方法をご紹介します。
玄米パン
玄米は、その香ばしい香りと味の特性を生かされた美味しいパンに生まれ変わります。ただ美味しいだけでなく、玄米の持つ豊富な栄養素とデトックス効果も同時に得られる美味しい健康フードなのです。玄米パンは精製された小麦粉で作られるパンに比べてGI値も低めなので、血糖値も上昇しにくくダイエットにもおすすめのパンです。
玄米クッキー
玄米クッキーは玄米の栄養素をそのまま得られる、お得なスイーツです。同じお菓子を食べるなら、GI値の高い小麦粉を使ったクッキーよりも玄米を使ったクッキーを選ぶことをおすすめします。美味しいだけでなく、豊富な食物繊維もビタミンも一緒にとることができて一石二鳥のスイーツです。
玄米フレーク
ダイエットや身体にもよくいろいろな種類のものがあるフレークですが、その中でも身体に嬉しい効果がたくさんある玄米フレークは特におすすめです。玄米の持つ香ばしい香りが、朝の食欲をそそります。牛乳やヨーグルトなどの乳製品を補って美味しく栄養補給しましょう。
玄米ケーキ
いつもはダイエットの敵であるケーキも、原料が玄米なら話は別です。ダイエット中でも時々はご褒美に甘いスイーツが食べたくなるものですが、そんな時は太りにくくて栄養価も高い玄米ケーキがおすすめです。食物繊維も多く含まれていてGI値も低めなので血糖値が上昇しにくいのも嬉しい効果です。
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優れた機能食、玄米食・まとめ
玄米食は、栄養も豊富で身体にもよい効果が得られる優れた完全栄養食です。また食物繊維が豊富に含まれていて、必然的によく噛むことが必要になってくるので自然と食べすぎを防ぐことができ、血糖値の上がりやすさを数値化したGI値が白米に比べて低めなので、ダイエット食としてもとても優秀な食材と言えます。
ただ、欠点と言えるのが、かたさとぼそぼそとした食感の悪さ、匂いと味のくせにあります。そして食物繊維の多さや消化の悪さなどから、玄米食にするときには一定の注意が必要で、排出されてしまう栄養を意識的にとる必要があります。そして特に貧血気味の方や胃腸が弱い方にはあまりおすすめできません。
玄米の豊富で嬉しい栄養価はそのままに、少し味や消化吸収がよくなっている発芽玄米や酵素玄米にするか、白米と玄米のブレンドで炊く方法、あとは分づき米にするのがおすすめです。毎食ではなくても、まずは一日一食の白米を玄米に置き換えることからはじめてみてはいかがでしょう?
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