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食べるだけで痩せる食材とは?
食べて痩せる食材があるとしたら、ダイエット中でひもじい思いをしている人にとってこれほど嬉しいものはありませんよね。
「でもそんな都合のいい食べ物あるわけない…」と疑う気持ちもわかります。
今回はそんな痩せる食材について詳しく解説していきます!
お腹いっぱい食べても痩せる食材はある?
痩せるためには「摂取カロリー<消費カロリー」となる必要があります。食べると痩せる食材というのは、「食材からの摂取カロリー<食べるために必要な消費カロリー」となるものです。
食べると「摂取カロリー<消費カロリー」になる食材

カロリーがある物を食べてどうして「摂取カロリー<消費カロリー」になるかを理解するポイントは、食事誘導性熱産生(DIT)です。
代謝 | ||
---|---|---|
基礎代謝 | 70% | 生きていくために最低限必要なエネルギー |
生活活動代謝 | 20% | 運動や家事、仕事などで使うエネルギー |
食事誘導性熱産生 | 10% | 食べ物の消化吸収で使うエネルギー |
食事誘導性熱産生というのは、咀嚼、消化、吸収など食べ物を口に入れてから腸管で吸収されるまでに使われる代謝量のことです。
実感はないかもしれませんが、噛んだり、胃が食べ物をドロドロに溶かしたり、腸から血液に栄養が取り込まれる時にもカロリーは使われています。
勘がいい人なら気付いたかもしれませんが、「咀嚼」「消化」「吸収」のためにエネルギーをたくさん使わないといけない食べ物は食事誘導性熱産生を高めてくれます。
噛むのに時間がかかり、胃腸で消化吸収するのに時間が長くかかるほど「食べても痩せる食材」というわけです。
専門用語ではありませんが、咀嚼〜消化〜吸収に使うエネルギーを摂取カロリーが下回る食材のことをマイナスカロリー食材(食品)ということもあります。
次の章では痩せる食材の痩せる仕組みをもう少し詳しく見ていきます。すぐに痩せる食材をチェックしたい方は、次の章は読み飛ばしてもOKです。
痩せる食材で痩せる3つの方法
よく噛んで食べる

先ほどの食事誘導性熱産生(DIT)のところでも触れましたが、咀嚼にもエネルギーが必要です。
例えばミキサーでご飯も味噌汁もおかずも一気にガーッと掻き混ぜて流動食にしたら噛む必要はほとんど無くなりますが、一品ずつよく噛んで食べるよりもDITは低くなります。
さすがにご飯やおかずをミキサーで全て混ぜて流動食にする人はいないでしょうが、トロトロしてほとんど噛む必要がない柔らかい食べ物ばかり食べている人は、DITが低くなっているかもしれませんよ!
できるだけよく噛む必要がある痩せる食材を選んで、よく噛んで食べるとDITを高めることができます。
熱を生み出す食材を取り入れる
DITを高めるポイントとして、代謝を上げる熱食材も大切です。
代謝を上げるポイントは、着火、循環、吸収率アップ、燃焼系の食材をバランスよく摂取することです!
役割 | 食材 | 例 |
---|---|---|
着火 | カロリーを燃やすスターター | 玄米、雑穀、そばなど |
循環 | 栄養素を効率よく代謝、循環させる | 青魚、野菜、果物、ナッツ類 |
吸収率アップ | 腸を整えて吸収・排泄の機能を高める | ヨーグルト、納豆、キムチ |
燃焼系 | 筋肉のもとになる | 豚肉、ラム肉、牛肉、鶏肉、茶カテキン |
着火→循環→吸収→燃焼のサイクルがうまく回るようになれば、ダイエットのペースも上がってくるはずですよ。
便秘を解消する
腸を整える食材が必要と言いましたが、それは便秘だと腸内細菌のバランスが崩れて太りやすい腸になってしまうからです。
太っている人の腸には、食べ物のカスをエネルギーに変える「デブ菌」が多く、痩せる物質を作る「痩せ菌」が少ないと言われています。
つまり溜め込みやすい腸になっているわけです。腸内環境を整える食べ物を摂取すると老廃物が排出されてデブ菌が減り、痩せ菌を増やすことができます。
では、次の章からよく噛む、熱を生み出す、便秘を解消するの3つのジャンルに分けて痩せる食材を紹介します。
痩せる食材5選【噛みごたえ編】
ここで紹介する野菜やこんにゃくなどは他の食材に比べても低カロリーなので、即効性が期待できます。よく噛むことで満腹感も得られやすいですよ☆
セロリ
セロリは噛みごたえがある代表的なマイナスカロリー食材です。ほとんどが水分で、100gあたりたったの15kcalしかありません。
余分な水分を排出してくれるカリウムが含まれているので、塩分の摂りすぎによる体のむくみを解消してくれます。
また、食物繊維が豊富なので気になるお通じの悩み解消にも効果的です。
ポイント
・15kcal/100g
・カリウムと食物繊維が多い
ブロッコリー

最近では糖質制限のために、ご飯の代わりにブロッコリーを入れてくれるお弁当屋さんもありますね。ブロッコリーは噛みごがえがあり、食物繊維とカルシウムが豊富。
食物繊維の力でスッキリをサポートしてくれます。
カルシウム=骨の健康というイメージがありますが、カルシウムは脂肪の吸収を抑えたり、代謝をアップさせる効果も期待できます。
ポイント
・33kcal/100g
・食物繊維とカルシウムが多い
キャベツ

キャベツはよく噛んで食べる必要があり、カサがあるので消化にもエネルギーを使うマイナスカロリー食材です。
また、食物繊維が多いので腸の動きを活発にして代謝を高める効果も期待できます。
新鮮なキャベツに塩を振ってバリバリ食べるのがおすすめです!
ポイント
・22kcal/100g
・食物繊維が多い
氷こんにゃく

出典:cookpad.com
氷こんにゃくはこんにゃくを凍らせたもので、お肉の代わりやカサ増し料理で使用する食材です。こんにゃくそのものには、食物繊維豊富で便秘にいいとされていますよね。
また、驚くほど低カロリーです。でも氷を凍らせることで得られる一番のメリットは、凍らせることでジャーキーのような噛み応えが生まれ、満腹中枢を刺激してくれることです!
ポイント
・6kcal/100g
・こんにゃくを凍らせることでジャーキーのような食感に!
こちらの記事で詳しい作り方を紹介しているので、氷こんにゃくを作ってみたい方はご覧ください。
するめ
するめはたんぱく質が豊富な食品。100gあたり46g含まれています。
これも魅力ですが、何と言ってもよく噛まないといけないのが痩せる食材の理由。
セロリやキャベツに比べると超低カロリーというわけではありませんが、よく噛んでいるうちにお腹が膨れてくるので少量で満足感があります。
ポイント
・278kcal/100g
・たんぱく質が豊富
痩せる食材5選【熱編】
熱を生み出す痩せる食材は、肉類や魚類など比較的高カロリーなものもあります。食べ過ぎには注意して、適量を摂取して脂肪燃焼しやすい体になりましょう!
唐辛子

辛いもの好きの必須食材・唐辛子!この唐辛子も、ダイエット食材としては有名ですよね。というのも、唐辛子に含まれるカプサイシンという成分に脂肪燃焼効果があるからです!
また、唐辛子にはビタミンCや抗酸化物質も含まれているので体の循環を良くしてダイエットをサポートしてくれます☆
ただし、刺激が強いので使いすぎると胃を痛めることがあるので気をつけてくださいね。
ポイント
・96kcal/100g
・カプサイシンが脂肪燃焼
・循環サポート食材
生大根のすりおろし

出典:cookpad.com
生大根には消化酵素のアミラーゼが多く含まれていて、炭水化物の分解をサポートしてくれます。
すりおろしたときにピリッとした辛味を感じますよね。この辛味こそ、アミラーゼだからです。
さらに、抗酸化&代謝アップのイソチオシアネートも効率良く摂れるので、ぜひすりおろして食べてみてくださいね。
食物繊維が豊富なので、便秘解消にもおすすめです。
ポイント
・17kcal/100g
・すりおろすことで消化力アップ
・循環サポート食材&食物繊維豊富な吸収率アップ食材
大根おろしダイエットに興味がある方は、こちらの記事もどうぞ!
青魚

マグロやサバなどの青魚の脂は、常温でも固まりにくい性質があります。
この常温でもサラサラの脂のことをDHAやEPA(オメガ3脂肪酸)と言って、人間の体を構成する重要な栄養素の一つです。
DHAやEPAを積極的に摂取することで、血液がサラサラになって循環しやすい体になります。また、魚は肉よりもヘルシーなたんぱく源になるのも魅力です。
ポイント
・魚の脂(DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸)は血液をサラサラにする
・循環サポート食材
・ヘルシーなたんぱく源になる(筋肉の材料)
ラム肉

ラム肉は分解された脂肪を体内のエネルギー工場(ミトコンドリア)に運び込む、カルニチンが豊富な肉類です。
せっかく運動して脂肪が分解されてもミトコンドリアに運び込まれないとまた脂肪に戻ってしまいますが、カルニチンが十分ならミトコンドリアの中でエネルギーになってしっかり消費されます。
あまり食べる機会はないかもしれませんが、あえて選ぶならばラム肉を積極的に選んでみてくださいね。
ポイント
・227kcal/100g
・脂肪燃焼をサポートするカルニチンが豊富
・たんぱく源(筋肉の材料)になる燃焼系食材
玄米

玄米は、熱を生み出す痩せる食材の中ではスターター食材にあたります。炭水化物や糖質はダイエットの敵と言われがちですが、全く0だと力が出てきません。
玄米は血糖値を上昇させにくい低GI食品で、しかも糖質をエネルギーに変えるビタミンB1などの栄養素も豊富に含んでいます。
白米に比べてビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なので、主食の中では太らない食材といえます。
ポイント
・165kcal/100g
・スターター食材
・ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富
・血糖値を上昇させにくい
こちらの記事では玄米を使ったダイエット法を紹介しているので、気になる方はどうぞ!
痩せる食材3選【便秘解消編】
ここでは便秘解消に特に効果的な痩せる食材を紹介します。腸内環境が整うことで、全身に栄養が届きやすくなり代謝がアップします!
ヨーグルト

牛乳を乳酸発酵させて作ったのがヨーグルト。乳酸菌が作り出す乳酸が腸内を酸性に保つことで、腸内環境を整えます。
乳酸菌は胃酸に弱くて死んでしまうものもありますが、死んだ菌は善玉菌のエサになって間接的に腸内環境を改善するサポートをしてくれます。
一番オススメする食べ方は、ヨーグルトを温めて食べることです。体温に近い暖かさにすることで、善玉菌が効果的に働いてくれます!もちろん、無糖のヨーグルトをチョイスしてくださいね!
とはいえ、無糖のヨーグルトだと酸っぱくて食べにくいかもしれません。そんな時は、オリゴ糖など善玉菌のエサになる甘みを入れて食べてみてください。
ポイント
・62kcal/100g
・ホットヨーグルトは善玉菌の働きが活発になる
・オリゴ糖など善玉菌のエサになる甘みをプラスするのもおすすめ
ホットヨーグルトを食べてみたい方は、こちらで作り方を紹介しているのでご覧ください。
納豆

蒸し大豆に納豆菌を加えて発酵させたものが納豆。
納豆は脂質をエネルギーに変えるビタミンB2が発酵の過程で増えます。納豆に含まれるナットウキナーゼは血液をサラサラにする効果があるので血栓予防にもぴったりです。
食物繊維も豊富なので整腸作用も期待できます。
ポイント
・200kcal/100g(1パック50g100kcal)
・ナットウキナーゼが血液をサラサラにする
・脂質をエネルギーに変えるビタミンB2が豊富
・食物繊維が豊富
酒粕
日本酒を醸造するときに残るのが酒粕。
酒粕は代謝をサポートするビタミンB群が豊富で、糖質、脂質、たんぱく質といった三大栄養素がエネルギーになるのを助けてくれます。
味噌と組み合わせて粕汁にすると、血液をサラサラにするビタミンEも一緒に摂取できます。
発酵食品の組み合わせなので、便秘対策にも効果的です!
ポイント
・220kcal/100g
・代謝をサポートするビタミンB群が豊富
酒粕のメリットをもっと知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
痩せる食材効果をアップする方法
食事の回数を増やす

痩せる食材の効果をアップするには、食事回数を増やすのがおすすめです。
1日3食の人なら、それを4〜5回に増やすわけです。今までと食べる量は同じにして、それを小分けにして食べるようにします。
食事と食事の時間が空いてしまうとお腹が減ってドカ食いしやすいですが、食事と食事の時間を狭めればドカ食いを防ぐことができます。
茶カテキンを摂取する
脂肪には熱を作り出す褐色脂肪細胞というのがあります。これは普通の脂肪(白色脂肪細胞)と違って、熱を作り出し脂肪を燃やしてくれるありがたい脂肪です。
この褐色脂肪細胞が活発な人ほど、脂肪が燃えやすくなります。
褐色脂肪細胞を活発にするには、プールなどに入って寒冷刺激を受ける他に茶カテキン(緑茶)を続けて摂取する方法があります。継続摂取したところ、食事で使われるエネルギーである食事誘導性熱生産が1.8倍に高まったという報告もあります。
カテキン摂取におすすめのお茶
効率よくカテキンを摂取したいなら、普通の緑茶ではなくトクホのお茶を活用するのもおすすめです。編集部がおすすめするのは「伊藤園のカテキンジャスミン茶」。

伊藤園のカテキンジャスミン茶 | |
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内容量 | 350ml×24本 |
通常価格(税込) | 3,550円 |
定期コース(税込) | 初回1,775円(送料無料)、2回目以降2,840円(4回目ごとに50%OFFの1,775円) |
定期縛り | なし |
緑茶の最大手「伊藤園」のカテキンジャスミン茶は、消費者庁の認可する特定保健用食品(トクホ)商品です。
食事誘導性熱生産アップに効果的なカテキンを90%含んでいます。カテキンの中でも脂肪やコレステロールの吸収を抑えるガレート系カテキンなので、痩せるお茶としてイチオシです!
もっと詳しくカテキンジャスミン茶の効果を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
痩せる食材でも食べ過ぎには注意
咀嚼、消化、吸収のためにエネルギーを使う痩せる食材でも、食べ過ぎには注意が必要です。大量に食べてしまうと胃が広がって、同じ量では満足できなくなるからです。
ほぼノンカロリーな食材でも、満たされない気持ちを膨らませてしまうリスクがあるので食べ過ぎないようにしてくださいね。
あくまで適量を食べるという前提で痩せる食材だということを覚えておいてください。
では最後に痩せる食材の反対で、太りやすい食材について簡単にまとめておきます。
ダイエット中は注意!太りやすい食材
すぐに消化されるパンやパスタ

すぐに消化されてしまう食べ物は、お腹に溜まらない割にはカロリーが高めです。パンやパスタなど小麦製品は消化が早いので、どうしても食べたい時は小麦の胚芽などを残した全粒粉を使っているものがおすすめです。
ひき肉

ひき肉は脂肪分が多くカロリーが高めなので、ハンバーグや肉団子を作るときには1/3は豆腐やおからなど太りにくい食材に置き換えた方がいいですよ!
質の悪い油

酸化した古い油は、活性酸素を増やして細胞にダメージを与える原因になります。ポテトチップスや出来合いのお惣菜などの油は酸化が進んでいるものが多いので食べ過ぎには注意!
糖質が多い野菜

野菜=ヘルシーというイメージがありますが、じゃがいもやかぼちゃなど糖質が多い野菜は血糖値を上昇させて脂肪を増やす原因になります。
根菜類は糖質が多い野菜が多いので、野菜を食べる時は葉野菜や今回紹介したセロリやキャベツなど痩せる食材を選んでくださいね。
ドライフルーツ

ドライフルーツはミネラルや食物繊維の宝庫ですが、カロリーが高いので食べ過ぎには注意が必要です。どうしても食べたい時は、痩せる食材のヨーグルトに入れて数粒程度を楽しみましょう。
まとめ:痩せる食材で食べながらダイエットしちゃおう!
「咀嚼〜消化〜吸収」のためのカロリーが、食材のカロリーを上回るのが痩せる食材!
食べるためにエネルギーをたくさん使う痩せる食材を活用して、ダイエット中の食べたい欲求と上手く付き合っていきましょう。