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うちの子、他の子より太ってる?将来が心配…
授業参観や、友達と一緒のお子さんの姿を見て、他の子より太っていると健康面やいじめられていないか心配になってしまいますよね。
でも成長期の子供に大人のようにダイエットをさせて良いのか、何か悪影響が出ないか不安な気持ちもあるのではないでしょうか?
ここでは、子供でも安心してできるダイエット方法を紹介します!
あなたの子、ダイエットは必要?まずは肥満度チェック!
肥満かどうかを判断する基準としては、BMI(Body Mass Index)がよく知られた指標ですね。BMIは、成人向けに作られた肥満指数です。身長と体重のバランスから肥満度を判断する、子供向けの指標としては次の2つがあり、子供の年齢によって計算方法が変わります。
- カウプ指数(生後3か月~5歳児)
- ローレル指数(6歳~11歳児)
カウプ指数

生後3か月~5歳のお子さん用のカウプ指数は、次の式で計算されます。
カウプ指数=体重(kg)÷(身長(cm)×身長(cm))×10,000
身長80センチ、体重10キロの赤ちゃんであれば、カウプ指数=10÷(80×80)×10,000=15.625になります。カウプ指数から、肥満かどうかを判定するのは、次の基準が用いられています。
カウプ指数の判断基準 | ||
---|---|---|
月齢・年齢 | 太り気味 | 太りすぎ |
3ヶ月~11ヶ月 | 18~20未満 | 20以上 |
1歳~1歳5ヶ月 | 17.5~19.5未満 | 19.5以上 |
1歳6ヶ月~1歳11ヶ月 | 17~19未満 | 19以上 |
2歳 | 17~18.5未満 | 18.5以上 |
3歳~4歳 | 16.5~18未満 | 18以上 |
5歳 | 16.5~18.5未満 | 18.5以上 |
カウプ指数を見るときの注意点
カウプ指数を計算した結果、太り気味~太りすぎに該当してしまったからといって、必ずしもダイエットが必要!というわけではありません。あくまで目安としてとらえ、この時期にダイエットが必要かどうかは小児科医や保健師に確認しましょう。
乳児は、運動能力の発達に大きな個人差があります。太り気味~太りすぎの判定が出たとしても、ハイハイやたっち、あんよができるようになると、運動量が増えて体重が増えなくなることも多くあります。
離乳食を規定量より減らしたり、授乳量を減らしたりする必要はありません。ただし、太り気味の判定が出た赤ちゃんが母乳とミルクの混合育児の場合は、ミルク量を減らすよう指導されることがあります。
ローレル指数

6歳~11歳のお子さん用のローレル指数は、次の式で計算されます。
ローレル指数=体重(kg)÷(身長(cm)× 身長(cm)×身長(cm))×10,000,000
身長120センチ、体重20キロの児童であれば、20÷(120×120×120)×10,000,000=115.74になります。ローレル指数では、年齢ごとに判定基準に違いはありません。
ローレル指数が145~160未満であれば「太り気味」、160以上であれば「太りすぎ」と判定されます。
子供にもある!「メタボリックシンドローム」の診断基準
「メタボ」というと、中年男女にみられる症状のように思いますが、実は子供にも発生します。次のいずれかの条件に当てはまる場合は、小児科で血液検査を行い、メタボリックシンドロームの診断をしてもらいましょう。
- 腹囲が80センチ以上ある(小学生の場合は75センチ以上)
- 腹囲÷身長が0.5以上
子供が肥満になってしまう原因
- 寝る時間が遅くなった
- 共働きの家庭が増え、手作りではなくインスタントや市販品、外食が増えた
- 家庭環境の変化により、一人で食事する子供が増えた
- 朝食を食べる子供が減った
- 家でゲームする時間が多い
- 外遊びのやり方を知らない
- 外で遊ぶ友達がいない
- 外で遊ぶ場所が少ない
- 親が外遊びを一緒にしない
- 交通手段が豊富になり外遊びの機会が減った
子供が肥満になってしまう理由は様々ですが、最近は単純に食べ過ぎなどではなく、現代ならではの理由が多いです。
あなたのお子さんに当てはまった項目はありましたか?
本当にダイエットは必要?大人になれば痩せるんじゃないの?
「子供はちょっとぐらいプクプクしているほうがかわいい」「成長すれば自然と痩せていくから大丈夫」そんなことを思っていませんか?
確かに乳児は成長するにつれてダイエットが不要になることもありますが、ある程度の年齢になった子供の肥満は身体に様々な悪影響を及ぼします。
子供時代の肥満→大人になっても肥満

子供時代に肥満体型でいると、大人になっても肥満が治らない可能性が高くなってしまいます。日本小児内分泌学会によれば、子供の肥満は次の確率で大人の肥満に移行します。
- 幼児期の肥満:25%
- 学童前期(5~7歳)の肥満:40%
- それ以降の肥満:70~80%
生活習慣病を引き起こす
肥満状態が続けば、成人になったときに糖尿病、心筋梗塞、高血圧、脳卒中、睡眠時無呼吸症候群など様々な生活習慣病を引き起こします。またこうした生活習慣病は、成人だけでなく子供に発症する場合も。特に、動脈硬化は子供のころから少しずつ進行していく危険性があります。
運動能力の発達を阻害
太ってしまい身体が重いと、思うように身体を動かすことができません。肥満は運動能力の発達を妨げ、運動能力が発達しないことでさらに運動をしたくなくなる、悪循環に陥ります。運動ができないと、それをコンプレックスに感じてお友達と外で楽しく遊べないことも。これでは親としても心配になりますよね。
子供のダイエットは簡単なひとつひとつの心がけでできます。
難しいことはほとんどないので是非今から紹介する方法をチェックしてくださいね。
子供ダイエット【生活習慣編】
早寝早起きを心がける

テレビゲームやスマートフォンの普及で昔に比べて就寝時間が遅くなりがちな現代の子供。
夜更かしが多いと生活リズムが乱れ、成長期の子供に悪影響がでる事も。
また、夜更かしが多いとお腹が空いて何かつまんでしまい、悪循環に陥っているケースもあります。
旦那さんの帰りが遅くなければ、早めに電気を消して家族皆で寝る姿勢を作るのが効果的です。
自分の事は自分でやらせる
食べた食器の後片付け、部屋の片付けなど自分でできる事はできる限り自分でやってもらうようにしましょう。
つい過保護になってしまうお母さんもいますが、自分のことは自分でやることはお子さんの自立にも繋がります。
子供ダイエット【食事編】
三食しっかり食べる

現代は大人だけでなく、子供も朝食を抜きがちだと聞きますが三食しっかり食べるように意識しましょう。
料理はカロリーの高い揚げ物や味が濃いものは1ヶ月に食べる量を決めたり、工夫するのがおすすめです。
1日に必要なカロリーを守る
日本医師会によれば、子供が1日に摂取するべきカロリーは次の通りです。
1日の必要カロリー量(キロカロリー) | ||
---|---|---|
年齢 | 男の子 | 女の子 |
1歳~2歳 | 978.5 | 906 |
3歳~5歳 | 1300.5 | 1242.5 |
6歳~7歳 | 1534 | 1446 |
8歳~9歳 | 1817 | 1689 |
10歳~11歳 | 2229.5 | 2010 |
12歳~14歳 | 2478.5 | 2269 |
よく、小さい子供が少しの間おとなしくしているからというのでポテトチップスなどのお菓子を与えられている光景を目にしますが、ポテトチップスのカロリーは100グラムあたり500キロカロリー前後あります。小さい子供であれば、あっという間にカロリーオーバーしてしまいます。
一方、肥満を気にするあまりカロリーが少なすぎるのも問題。8歳頃になれば、成人女性の1日の必要カロリーと同じくらいのカロリーが必要になります。8歳以降の食事は、ママと同じかやや多め、と覚えておきましょう。
よく噛んでゆっくり食べる
早食いは、満腹感を得にくく食べすぎの原因になります。時間をかけて食事を摂り、あごの発達も促すためには子供のうちは一口30回は噛んで食べるよう指導しましょう。
遅くとも夜8時までには食べ終わる
夜遅くに食事を摂ると、脂肪となって蓄積されやすくなります。ママが働いているご家庭ではどうしても子供の食事時間が遅くなりがち。
仕事から帰ってきてすぐに食事ができるよう、冷蔵庫には子供が喜ぶ常備菜があると便利です。
外食

日頃から外食が多い家庭は、1ヶ月に行く回数を決めたり、和食や野菜がメインのお店など、行くお店にも気を使うようにしましょう。
和食だからといって、白いご飯を何度もおかわりさせてしまうのは禁物です。
おやつ
大人でもだらだらつまみがちなお菓子はデブの元。
お子さんが甘いもの好きなら、食べる回数や量にルールを作るようにしましょう。
スルメや枝豆のようなおつまみをおかしにするとヘルシーになりますよ!
スムージー

野菜嫌いの子供も多いですが、スムージーなら美味しくて飲みやすく、普段野菜を食べない子供でも飲めるのでおすすめです。
ですが大人と同じ量を飲ませるのではなく、胃酸の量が少ない1歳未満の子供には葉物野菜(キャベツ、小松菜、ほうれん草など)のスムージーは飲ませないようにしてくださいね。
色が鮮やかなピンク色でザクロ&ライチ味の「ミルミルミチル」なら、子供でも飲みやすくておすすめです。
子供ダイエット【運動編】
階段の昇り降り
身体を動かす習慣をつけるのにうってつけなのが、普段から階段を使うこと。階段を昇るとお尻と太ももの前面の筋肉が鍛えられ、降りるときは太ももの後ろの筋肉が鍛えられます。
一戸建てのお家や、アパート、マンションが2階以上のお家であれば、学校や遊びに行った時の行き帰りにエレベーターを使わず階段を上り下りしてもらうのを意識してもらいましょう。
駅の構内でも階段を使うように意識するとより効果的です。
家事をお手伝い

家の掃除、洗濯物干し、買い物の付き添い、掃除などの家事は意外と身体を動かします。
社会勉強にもなり、家族とのコミュニケーションも取れるので積極的にお子さんに家事を手伝ってもらいましょう。
ちゃんとできたら何かご褒美をあげると、お子さんのモチベーションも上がるかもしれませんよ。
人気のスポーツも注意して!
お子さんが運動が好きな子でも、人気のスポーツには思わぬ落とし穴があるものも。
それは、特定のスポーツに偏ったトレーニングをさせすぎないこと。
スポーツ科学を専門にしているプロのトレーナーの遠山健太先生によれば、子供に特定の競技を長期間行わせるのは身体の負担が大きいんだとか。
子供に人気のスポーツのいくつかは、注意が必要だそうです。
注意すべきスポーツとその理由 | |
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フィギュアスケート | フィギュアスケートの靴は、足首が内側や外側にぶれやすく足への負担が大きい。膝の靭帯や軟骨を痛めるリスクが高くなってしまう。 |
ゴルフ・野球 | 体の片側を使うスポーツは、身体の発達に偏りが出てしまう可能性がある。 |
サッカー | 正しい身体の使い方がわからないうちから真剣に行うと、腰を痛めてしまうことがある。 |
家族でおいしい!子供ダイエットにおすすめレシピ
噛み噛みサラダ

出典:cookpad.com
人参、ゴボウなどの根菜類は自然とよく噛むようになり、満腹感も得られやすくお通じもよくなるのでダイエット中の子供におすすめの食材です。
ごぼうが嫌いな子供は多いですが、サラダなら食べさせやすいですよ。
詳しいレシピはこちらをチェック!
野菜嫌いの子供でも安心!ピーマンバーグ

出典:cookpad.com
子供の大好きなハンバーグとカレー味で、美味しくピーマンが食べれます♪
これなら野菜嫌いな子も、ピーマンが好きになっちやうかもしれませんよ?
おからをつなぎに使えば、カロリーもカットできちゃいます。
詳しいレシピはこちらをチェック!
野菜タップリ!肉と野菜の常備菜

出典:cookpad.com
ニラには、脂肪燃焼を促進させる酵素が含まれており、ダイエット中の子供に積極的に食べさせたい食材です。豚小間などを使った肉野菜炒めは、時間が経つとお肉が固くなってしまうのですがひき肉なら作り置きしていても大丈夫。肉も野菜もバランスよく摂れて、子供におすすめのレシピです。
油は使用せず肉の油で炒めるか、オリーブオイルやカロリーカットの油を使うのがおすすめです。
詳しいレシピはこちらをチェック!
子供のダイエットQ&A
子供がダイエットして悪影響はない?
単品ダイエット、断食などの極端なダイエットだと成長期の子供に悪影響が出てしまう事があります。
特に芸能人などに憧れた女の子に極端なダイエットをさせることはくれぐれもしないようにしましょう。
成長期の子供は、あくまで三食ちゃんと食べるダイエットが大切です。
子供が飲めるダイエットサプリ・薬はある?
日本製のサプリなら安全性があるので基本的には問題はありません。
ただ、摂取量は必ず守り、何か異常があったらすぐに服用を中止してお医者さんに行ってくださいね。
海外製のサプリは安全性に不安があるものが多いので子供には絶対に飲ませないようにしてください!
おすすめの日本製サプリはこちらの記事をチェックしてくださいね♪
子供のダイエットまとめ
小食で悩んでいるママも多い中、子供がパクパク食べるのは嬉しいことですが、肥満はさまざまなデメリットがあります。
必要な栄養はしっかり摂りつつ、子供が取り組みやすい運動を習慣づけることで、標準体型を目指しましょう。
今回紹介した方法はどれも簡単なものばかりなので、家族みんなで楽しくダイエットしてくださいね♪
ここまでお読みくださりありがとうございました。